シラバス詳細

シラバスカテゴリー
科目コード
学年
開講期間
開始時限
修了時限
大学
科目名
単位数
曜日
履修登録時期

中国文化社会論

開設大学 名古屋学院大学
科目コード 243528
担当教員 黄 名時
学年配当 2年
単位数 2単位
曜日 木曜
開講期間 後期
実施形式 対面
開講時間割1 3限 13:00 ~ 14:30
教室 名古屋キャンパス(教室未定)
履修条件 2年生以上
募集定員 若干名
募集時期 9月
開講期間 9/20~1/20
講義概要 明治の脱亜入欧から100年余を経た今日、日中間では経済、科学技術、教育、文化など多方面で曾てない人的物的交流が幅広く行われている。親日の国内外での爆買がつづいており、中国が疎遠でなく再び身近な存在になってきている。授業では、ダイナミックな多様性を特色とする巨大中国の様々な文化・社会事情を紹介する。歴史と文化、国家と社会、中央と地方など中華世界の諸問題を中心に、中国の文化・社会の歴史的変容と現代的課題について講授する。
悠久の絢爛たる文化を有する歴史の国―中国。恐らくその中国はほとんどの学生にとってとても遠い存在であるとともに、しかし何かと気になる隣国でもあろう。日本と中国は古来、一衣帯水の隣人、つまりお隣同士の間柄であり、中国発明の漢字の筆談でコミュニケーションを図ることができるのは世界広しといえども、今や唯一中国人と日本人しかいない。
今日、欧米諸国以外では唯一中国のみが国連常任理事国であり、中国語は国連公用語の一つにもなっている。東アジアの歴史は古代から現代にいたるまで常に中国を中心に展開してきた。中国文化圏に属する周辺の日本・琉球や韓国・朝鮮およびベトナムその他東南アジア・南太平洋などの国々は、時に衛星国として政治的にも文化的にもその影響を強く受け続けてきた。秦漢時代に中国を宗主国とする朝貢・冊封体制が構築され、これが、以後二千年間にわたって継承された華夷秩序として知られるものである。
超大国中国は多民族国家であり、今も56もの民族が暮らしている。北京や上海など富裕層が集る大都会もあれば、雲南省や甘粛省など貧困な人々の多く住む地方もある。
授業では中国の地理・歴史のほか、衣食住、教育、余暇・レジャー、社交、冠婚葬祭、伝統行事、信仰・宗教、少数民族、ジェンダー、学生生活、就活・婚活、少子高齢化の問題など、今日の中国の社会生活やライフスタイルについて幅広く講授する。
中国とはどのような国なのか、中国語とはどの様な言葉なのか、悠久の歴史と雄大な国土の中で育まれてきた大陸文化の特質を解説し、今日の中国社会に対する理解を深める。

1. 中国の歴史・文化・社会へのアプローチ(講義概要)
2. 秦始皇帝の“中華”帝国と文化統一政策
3. 古代中国の兵馬俑
4. 遣唐使時代の中国と日本(遣唐使船&日本人留学生の足跡)
5. 唐朝工芸と奈良の宝物(正倉院収蔵の中国伝来至宝)
6. 宋朝・清明上河圖の描く賑わいの文化世界
7. 中国21世紀のシルクロード・ユーラシア大陸横断鉄道(一帯一路)
8. 中国の伝統文化とチャイナタウン「横浜中華街」のワンカット
9. わたしは誰 我是誰 ~中国残留邦人3世の問いかけ~
10. 中国の婚活事情  ―『非誠勿擾』(北京語映画)に見る―
11. 中国の人気ファッションコンテスト
12. 中国の武術と少林寺 ―カンフースターの登竜門―
13. 日中の懸け橋:`火鍋`を食す、中国で活躍する日本人青年?
14. リアルタイムの素顔の中国 ―国境を越える日本文化一
15. 中国のカリスマ日本語教師 涙の青春スピーチ
16. 定期試験期間
テキスト・参考文献 【教科書】
・プリント配布

【参考書】
・『中国文化史大事典』 黄名時ほか 大修館書店 
・『現代中国の社会とくらし』 姜波ほか 大学教育出版 
・『現代中国を知るための44章』 曽根康雄、藤野彰 明石書店 
・『中国の衝撃』 溝口雄三 東京大学出版会 
・『日中逆転 膨張する中国の真実』 日本経済新聞社 日本経済新聞出版社 
・『漢民族と中国社会』 橋本萬太郎 山川出版社
試験・評価方法 ・授業態度と毎回の小テスト評点(50%)および学期末試験(50%、持込不可の論述式筆記試験、講義内容に即したテスト問題、解答300文字×4問)の成績でもって評価する。
・毎週講義の最後に小テストを課し、授業内容について受講者に感想・意見・論評・質問等を答案用紙に書いてもらい文章力を評価する。指定文字数に満たない答案は減点となるので特に注意すること。
・字数は少なくとも700文字以上を目安とし、答案は、講義内容全般にわたって論評するものとする。講義テーマの一部分しか論及していない答案や配布資料の丸写しは大減点となるので留意すること。
別途必要な経費 特になし
その他特記事項 【学習到達目標】
 昨今中国では、1 4億人の力が突然解き放たれたかのような、一斉に息を吹き返したかのように全土が活力に満ち溢れた様相を呈している。講義では、勢いの凄まじい中国の現状を一つ一つ理解できるように工夫をしていきたい。
 中国の人々の行動様式・喜怒哀楽・生活習慣・伝統文化および最新の社会状況について、全般的な基礎知識が得られることを学習の目標とする。
 教室では、中国の文化&社会、街角・暮らしぶり・人々の素顔など中国の歴史文化と現地の最新事情を映したVTRビジュアル映像資料を用い、目と耳からの情報で現在の生きた中国の姿を感じ取ることができるようにしていきたい。

【履修上の注意】
 出欠については、授業時に必ず学生証を携帯し自己責任で管理すること。学生証を忘れた場合は当日申し出ること。過去形の出席の届け出は認められない。遅刻3回で欠席一回とする。15分以上の遅刻・退席は欠席扱い。1/3以上の欠席で失格となるため特に注意をすること。

※中国人にとって日本は異郷の地、なのにどこか懐かしいその風景に、親しみを感じるという。日本に触れて安堵するのはなぜか。それは懐かしい故郷中国と重なり、中国の古い記憶が日本の地に溢れ息づいているから、という。中国人のこのような意識を理解するには、チャンスを見つけて彼らとのコミュニケーションを進め、中国の文化と社会を深く学習していくことが極めて有効かつ重要である。
★ディプロマ・ポリシーの「人間、社会、文化等の幅広い知識」の修得を主な目的とする。

【事前事後学習】
 下記【参考書】から少なくとも1冊を選んで読み、中国の歴史文化と社会について一定の知識を得ておくこと。
 中国の文化社会に関連する講義として他にNGU教養科目も担当している。春学期と秋学期に「外国文化論」(旧カリ・中国文化入門)を講授している。中国の文化社会に関心のある学生は、この科目も合わせて履修するとよい。
※中国では秦漢時代以降(前3世紀~)朝貢・冊封体制が構築され、日本もかつては「中華の一員」として中華世界と深くかかわる時代が長くつづいた。受講にあたって、日本文化のルーツとなる中国文化の受容と日中交流史について、事前・事後に知識と情報を得ておくことが望ましい。
科目名(英語) Chinese Culture and Society
使用言語 日本語

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