シラバス詳細

シラバスカテゴリー
科目コード
学年
開講期間
開始時限
修了時限
大学
科目名
単位数
曜日
募集時期

力学3

開設大学 豊田工業大学
科目コード 293103
担当教員 高野 健一 教授
学年配当 3年
単位数 2単位
曜日 月曜日
開講期間 前期
開講時間割1 3限 13:00 ~ 14:30
教室 未定
履修条件 理工系大学初年次の標準的な力学と微分積分学を理解していること
募集定員 20
募集時期 4月
開講期間 4/6~7/21
講義概要 【授業の目的・方針】
力学系は,Hamiltonの原理にしたがって運動し,作用の1次の変化が0になるように実現する.Hamiltonの原理では,位置を指定する任意の変数を広く座標(一般化座標)として使用でき,拘束条件がない場合には,Lagrangeの運動方程式を導出する.Hamiltonの原理と一般化座標を用いた記述は,複雑にみえる力学の問題を簡単にするだけでなく,力学系の本質,特に対称性をあらわに考察することを可能にする.さらに,Hamiltonの原理は,一般化座標と一般化運動量を同等に扱う正準形式の変分原理へと発展する.これにより,Hamiltonの正準方程式,Poisson括弧,保存則,正準変換,Hamilton-Jacobiの方程式へと力学の理論は展開していく.このように展開された解析力学の適切な局面を利用することによって,力学の多くの問題は見通しよく解くことができるようになる.さらには,これらの理論展開によってさまざまな対象や現象に対して深い洞察を得ることができ,近代では量子力学の発見と定式化にもつながった.ただし,解析力学の理論自体は量子力学と無関係であり,直接的には,Newtonの運動法則を進化させた理論として,巨視的な物体の運動の解析や制御に用いられる.
【授業計画】
1.力学の基礎: 解析力学の意義,物理系と質点系,拘束条件,自由度 (板書)
2.汎関数と変分法: 汎関数の定義,積分型の汎関数,汎関数の変分,停留条件,Eulerの方程式 (資料2章)
3.Descartes座標のLagrangian形式1: 質点系の運動,仮想変位,Lagrangian,作用,デカルト座標系のHamiltonの原理 (資料3章)
4.Descartes座標のLagrangian形式2: 自由粒子,弾性反射,デカルト座標系におけるLagrangianの運動方程式,Newtonの運動方程式の導出 (資料3章)
5.デカルト座標系で見る保存則: 空間の一様性と運動量保存則,空間の等方性と角運動量保存則,時間の一様性とエネルギー保存則 (資料4章)
6.一般化座標のLagrangian形式: 一般化座標,配位空間,Hamiltonの原理, Lagrangeの運動方程式,極座標による運動の記述,回転座標系 (資料5章)
7.一般化座標の変換と Lagrangian 形式における保存則: 一般化座標の変換,循環座標と保存則,Noetherの定理,Lagrangianの変数分離 (資料6章(7章は使用しない))
8.正準形式1: Hamiltonの原理の別の表現,正準形式の変分原理,Hamiltonの正準運動方程式 (資料8章)
9.正準形式2: 極座標によるHamiltonianと運動方程式,相空間,シンプレクティック変数,Liouvilleの定理 (資料8章)
10.Poisson括弧: Poisson括弧,Jacobiの恒等式,角運動量のPoisson括弧,Poisson括弧と保存則 (資料9章)
11.Legendre変換: Legendre変換の定義,Legendre変換と正準運動方程式 (資料10章)
12.正準変換: 正準変換の定義,正準変換の母関数,母関数による正準変換の導出,Poincaré変換, (資料11章)
13.正準不変性と無限小正準変換: II型の母関数,時間によらない正準変換,Lagrange括弧,無限小正準変換,生成子と保存則 (資料12章)
14.力学変数としての作用とHamilton-Jacobiの理論: Hamiltonの主関数,Hamilton-Jacobiの方程式,Hamilton-Jacobiの理論 (資料13章)
15.時間によらない作用関数と作用変数・角変数: アイコナール近似,Schrödinger方程式,作用変数・角変数 (資料14章)
16.定期試験
テキスト・参考文献 【教科書】
冊子状の資料(分冊)を配付する
【参考書】
1.ゴールドスタイン著「古典力学 上・下」(吉岡書店)2005年,ISBN978-4-8427-0336-7/978-4-8427-0350-3
2.ランダウ・リフシッツ著「力学」(東京図書)1974年,ISBN978-4-489-01160-3
3.江沢洋著「解析力学」(新物理学シリーズ36)(培風館)2007年,ISBN978-4-563-02436-9
4.小出昭一郎著「解析力学」(物理入門コース2)(岩波書店)1983年,ISBN978-4-00-007642-5
試験・評価方法 定期試験60%、レポート40%
別途必要な経費 なし
その他特記事項 【予備知識】
初等的な力学微分積分学と線形代数を既知とする.
【学習について】
授業は独自に構成した資料に基づいて行われる.予習においては,資料の授業に関連ある部分とその前後を読み,どのように話が発展していくかを頭に入れておくことが望ましい.予習の段階で内容を深く理解することは,多くの場合困難であり,必ずしも求められていない.復習では,授業で行われた式変形を自分で再現でき,その結果,内容を理解できるようになることが望まれる.解析力学は力学の1つの到達点であり,修得することは必ずしも簡単ではない.講義内容を納得するためには,何度も資料や講義ノートを読み返し,計算をなぞり,考察する必要がある.掲載した参考書などから,自分にあったものを1つ選んで通読することも有用である.ただし,定評のある解析力学の本の構成や内容は,どの著者も個性的であり,相互にも異なり,講義とも同じではない.
科目名(英語) Mechanics 3

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