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科目コード
学年
開講期間
開始時限
修了時限
大学
科目名
単位数
曜日
履修登録時期

文化に見る歴史

開設大学 名古屋市立大学
科目コード 250714
担当教員 山田 敦(人文社会学部教授)
学年配当 1年, 2年, 3年, 4年
単位数 2単位
曜日 金曜
開講期間 後期
実施形式 対面
開講時間割1 5限 16:20 ~ 17:50
教室 滝子キャンパス2号館401教室
募集定員 5
募集時期 9月
開講期間
講義概要 なぜ歴史を学ぶのか? 歴史は何が面白いのか?
歴史には色々な見方、切り口がある。同じ出来事であっても、どんな立場から見るかによって解釈は異なる。高校までの歴史の授業は、教科書に太字で書かれた出来事を暗記し試験問題に出来事の起きた年や名称を穴埋めをして終わりだったかも知れない。共通テストなど入試があって、それの唯一(らしいとされる)正答を暗記することが必要である以上、そうならざるを得ない。ところが、大学からの歴史はそうではない。その出来事の背景を問い、あなたがどう解釈するかだけでなく、同時代や後のそれぞれの立場の人々がどう解釈してきたかを問う。そのためには、教科書を読むだけでなく、関連文献(本・論文・資料集)を読まなければならない。単に読むだけでなく、違った立場の本を読み比べながら、自分はどう解釈するのか、じっくり考え、自分の言葉で整理する必要がある。そこでは太字1つをとっても、多彩な背景、多彩な解釈の可能性、そして今後の我々の生き方の手本となる可能性、が広がっている。それが面白い。

この講義の題名は「文化に見る歴史」である。高校の歴史の授業で文化と言えば、江戸時代なら菱川師宣とか葛飾北斎など芸術家の名前を覚えるということだったかも知れない。でも大学なら、葛飾北斎がどのように絵を習い(当時の流派との関係)、どのように人気が出て(絵画の市場はどのようなものだったか)後の世界にどのように影響を与えたかを問うことになる。江戸の芸術の世界への影響なら言うまでもないが、現代まで多彩なものがある。

今回のテーマは人名ではなく「博覧会」である。今年(2025年)は大阪関西万博が4月13日から10月13日まで開催された(この文章を書いているのは2月だが、たぶん開催されるだろう)。名古屋で言えば、2005年(皆さんが生まれる直前)に愛・地球博があった。そして名古屋は愛・地球博以前にも様々な博覧会を開催している。これら博覧会はなぜ開催されたのだろうか。何を残したのだろうか。本講義の意図は、名古屋のみならず日本や中国が関係した博覧会について歴史を踏まえながら考えるものである。19世紀から20世紀にかけての博覧会は日本や中国にどういう影響を与えたか、名古屋で開かれた数多くの博覧会は何だったのかを考える。
また日中関係は東アジア近現代史において最重要な問題の一つであるが、博覧会でも日中関係が多くの場所で反映している。博覧会開催を通じて日中関係(今もそうだが、日中関係は様々な問題点、論点を抱えていた)はどう展開して行ったかも紹介する。
受講生にとっての目標は、これら内容を知り、その背景となる様々な歴史を(今までのような教科書的記述から一歩離れて)多様な視点・視野から考えることで、歴史を学ぶこととは何か、歴史の面白さとは何かを、会得・修得することである。以下の内容を予定しているが、確定版は第1回講義で示す。

1. 講義概要、今残る万博の遺産から博覧会を考える
2. 日本と中国それぞれの博覧会デビュー(教科書第1・2章)
3. 20世紀前半の台湾における博覧会(教科書第5章)
4. 明治大正期の日本の博覧会と南清・南洋(教科書第7章)
5. 名古屋の博覧会における中国(教科書第9章)
6. 博覧会と第二次世界大戦(教科書第8章)
7. 1950年代中国の博覧会(教科書第3章)
8. 2010年上海万博と台北花博(教科書第4・6章)
9. 1970年代以降の日本の博覧会とそこでの中国(教科書第10章)
10. 2005年愛・地球博と2025年大阪・関西万博
11. プレゼンテーション準備の回
12. 学生によるプレゼンテーション大会
(期末試験は実施しない)

以下の回は、通常講義(金曜16時20分から17時50分)時間外に実施する。
日程は、第1回講義にて、受講者と協議する。
13. 14. 愛・地球博記念公園(モリコロパーク)見学会
15. 鶴舞公園に残る博覧会跡の見学会
テキスト・参考文献 柴田哲雄・やまだあつし編『中国と博覧会 第3版』(2024年、成文堂)
題名を見ると中国の博覧会を扱っただけのものに見えるが、実は日中関係と博覧会の本である。

一例である。初回講義であらためて指示する。
國雄行『博覧会の時代--明治政府の博覧会政策--』(岩田書院、2005年5月)
橋爪紳也・中谷作次『目で見る日本の博覧会』(日本図書センター、2013年6月)
松田京子『帝国の視線--博覧会と異文化表象--』(吉川弘文館,2003年11月)
山路勝彦『近代日本の植民地博覧会』(風響社,2008年1月)
吉田光邦編『図説万国博覧会史--1851-1942--』(思文閣出版、1985年3月)
吉田光邦編『万国博覧会の研究』(思文閣出版、1986年2月)
吉見俊哉『博覧会の政治学―まなざしの近代』(中央公論社、1992年9月)
試験・評価方法 受講態度、授業内容の理解度および、下記の項目について十分な理解を示すことができているかによって評価する。
1. 歴史学の基本的な思考法を身につけるとともに、歴史文化について様々な情報を的確に理解すること。
2. 講義を通じて得た情報に基づきながら関連文献からさらに多くの知見を得る技術を磨くとともに、それらの情報を自らの言葉で的確に整理するようにできること。
歴史は暗記ものではない。この講義はいわゆる穴埋め問題とか○×式とかの問いはしないので、単なる暗記では到達目標には達しない。

以下は現在の案である。第1回講義にて確定した成績評価方法を示す。
成績評価は、宿題(2点が5回で10点)・見学会感想(10点と5点で15点)・読書レポート(10点が2回で20点)・プレゼンテーション(15点)と期末レポート(20点が2問で40点)を総合する。
宿題やレポートが多いので大変に見える。ただし個々の配点は少ないので、個々の出来が少々悪くても成績に不可がつくことはない。意識的な手抜きをしない限り、優(80点~89点)はとれるはずである。
別途必要な経費
その他特記事項
科目名(英語)
使用言語

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