高分子系複合材料化学
開設大学 | 愛知工業大学 |
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科目コード | 241303 |
担当教員 | 佐藤暢也 |
学年配当 | 3年, 4年 |
単位数 | 2単位 |
曜日 | 木曜日 |
開講期間 | 後期 |
実施形式 | 対面 |
開講時間割1 | 3限 13:00 ~ 14:30 |
教室 | G2310 |
履修条件 | 特になし |
募集定員 | 若干名 |
募集時期 | 9月 |
開講期間 | 9/25~2/3 |
講義概要 | 21世紀は、ナノコンポジットに代表される複合材料の時代とも言われている。各分野で使用されている材料の研究開発において、高性能・高機能な材料を求めるだけでなく、材料の製造面にも再使用・リサイクル等を含めた環境負荷の少ない材料が求められている。このような状況の中で、一成分だけでは対応し切れない要求特性に対して、いろいろな素材を組み合わせるいわゆる複合化技術および得られる複合材料の基礎から応用を学ぶことは重要なことである。ここでは高分子系複合材料(ポリマーABC)を中心に概説から応用までを講義する。企業での新製品開発の経験を活かし、実用例を紹介しながら、高分子系複合材料に関する実践的教育を行う。この授業は、学生便覧記載のディプロマ・ポリシーの2および3に対応する。 1. 授業概要説明。複合材料化学の概説。高分子化学の復習(機械的性質、コロイド、相分離等)。【予】実用化されている身の回りの複合材料について、事前に調べること[1h]。【復】配布資料・講義ノートをよく復習すること[2h] 。 2. ポリマーブレンド・アロイ(相溶性、相図、相溶系の熱力学)の説明。【予】ポリマーブレンド・アロイについて調べること[1h]。【復】相溶性と相図の関係をまとめること[2h]。 3. ポリマーブレンド・アロイ(力学的性質、動的粘弾性、レオロジー)の説明。【予】ポリマーブレンド・アロイについて調べること[1h]。【復】動的粘弾性は重要なのでよく理解すること[2h]。 4. ポリマーブレンド・アロイの合成・調製を説明。ポリマー系複合材料の基礎、調製法、具体例を説明。【予】配布資料の該当部分を読むこと[1h]。【復】ポリマーブレンド・アロイの化学をよくまとめること[2h]。 5. ポリマーブレンド・アロイの混練方法や成形方法を説明。【予】関連する成形方法や設備を調べること。[1h]。【復】混練方法や成形方法の特徴をよくまとめること[2h]。 6. 自動車を支えるポリマー系複合材料をスーパーオレフィンポリマーなどの例を挙げながら説明(1)。【予】自動車のどの部位にどんな高分子材料や複合材料が使われているかを調べること[1h]。【復】配布資料・講義ノートをよく復習すること[2h] 。 7. 未来の自動車を支える高分子・ポリマー系複合材料を具体例(飛行機を含む)を挙げながら説明(2)。【予】飛行機に使われている複合材料について調べること[1h]。【復】配布資料・講義ノートをよく復習するこ[2h] 。 8. セルロースナノファイバーの最近の研究例・実用化に向けての取り組みを紹介。【予】セルロースナノファイバーについて調べること[1h]。【復】セルロースナノファイバーの優れた特性をよく復習すること[2h] 。 9. 中間試験およびその解説を行う。炭素繊維複合材料の樹脂として多用されているエポキシ樹脂の特徴、物性、最近の研究について説明。【予】エポキシ樹脂について調べること[1h]。【復】配布資料・講義ノートをよく復習すること[2h] 。 10. 複合材料の設計のためのアロイ化およびコンパティビライザーの説明。【予】コンパティビライザーについて調べること[1h]。【復】コンパティビライザーの役割をよく復習すること[2h] 。 11. アロイ化材料の種類と特徴を説明。【予】アロイ化材料の例を調べること[1h]。【復】配布資料・講義 ノートをよく復習すること[2h] 。 12. 複合材料の設計のためのカップリング剤、フィラーの機能の説明。【予】カップリング剤、フィラーを調べること[1h]。【復】カップリング剤、フィラーの役割をよく復習すること[2h] 。 13. 炭素繊維の特徴、種類、製法、物性の説明。炭素繊維複合材料の物性や応用例の説明(自動車、飛行機、鉄道、土木・建築、スポーツ分野)。【予】炭素繊維を調べること[1h]。【復】炭素繊維複合材料の物性や応用例をよく復習すること[2h] 。 14. 炭素繊維複合材料の物性や応用例(続き)、ライフサイクルアセスメント、専門用語の説明。【予】ライフサイクルアセスメントの概念を調べること[1h]。【復】炭素繊維複合材料のライフサイクルアセスメントを含んだ長所をよく復習すること[2h] 。 15. 定期試験およびその解説を行う。 |
テキスト・参考文献 | パワーポイント資料のプリント、文献。 |
試験・評価方法 | 授業中の受け答え、中間試験および定期試験による総合評価を行う。成績評価の配分は、授業中の受け答え20%、中間試験30%、定期試験50%とし、総合60%以上を合格とする。1/4以上の欠席や中間試験・定期試験を受けない場合は、Q評価の対象となる。中間試験および定期試験のポイントを終了後解説し、確実に理解できるようフィードバックする。 |
別途必要な経費 | 特になし |
その他特記事項 | 身の回りはもちろんのこと社会においても、数多くの高分子系複合材料を手にしているし、その恩恵は非常に大きい。化学を学んだ学生の常識的な知識として、是非とも習得してほしい。 |
科目名(英語) | Polymer Composites Chemistry |
使用言語 |