社会政策と市場経済
開設大学 | 豊橋創造大学 |
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科目コード | 243201 |
担当教員 | 中野 聡(経営学部教授) |
学年配当 | 3年 |
単位数 | 2単位 |
曜日 | 月曜 |
開講期間 | 春学期 |
実施形式 | 対面 |
開講時間割1 | 1限 09:00 ~ 10:30 |
教室 | 豊橋創造大学キャンパス |
履修条件 | 現代ヨーロッパ経済史を履修済みであることが望ましい。講義内容がやや特殊である点に留意し、関心がある場合にのみ履修すること。 |
募集定員 | 20 |
募集時期 | 4月 |
開講期間 | 4/5~7/24 |
講義概要 | この授業では、西欧諸国の「コーポラティズム(政労使、市民団体の協調と参加による政策形成システム)」をキーコンセプトに、西欧諸国とEUの雇用・労働市場政策、社会保障政策、成長戦略の現代史を学ぶ。導入部分では、社会政策と市場経済に関する基礎的な理論を概観し、後半では、特に戦後体制から1980年代以降の「ネオリベラリズム(新自由主義)の時代」または「多様な資本主義(varieties of capitalism)の時代」への転換期における社会経済政策の変化を概観する。講義における概念・理論部分と各国史、EU(欧州連合)の社会経済政策の順序と重心は、変更する場合がある。また、受講者数が少人数の場合には、同一または類似テーマのテキスト輪読に変更する場合がある。 別途指示がない限り授業は講義を中心に進めるが、適宜復習レポートの作成を課す。講義内容は、履修者数や進度により変更することがある。 【講義】I 社会政策と市場経済 第1-2回 多様な資本主義論 多様な資本主義の時代(?)、ポスト・フォード主義の時代?R.ボワイエ、調整型市場経済論?D.ソスキス、現代社会の理論?A.ネグリなど 第3-5回 コーポラティズム論 コーポラティズム論?P.シュミッターとG.レームブルッフ、G.ミュルダール、収斂の終焉?J.ゴールドソープ、コーポラティズム型福祉国家論?R.ミシュラ、サプライサイド・コーポラティズムの形成?F.トラクスラー、ポスト・コーポラティズムの時代?R.オドネルとL.バッカロ、コーポラティズムの形態変化?F.トラクスラーなど 【講義】II EU(欧州連合)社会経済モデルの現在と未来【IIとIIIの順序は変更することがある】 第6-7回 EU雇用・社会政策と社会対話?機能 EU社会経済モデルのコンポーネント、EU雇用・社会政策の機能、EU雇用・社会政策の機構 第8回 EU雇用・社会政策?歴史 ローマ条約と経済統合の時代?1950-70年代、ドロールEC委員会と社会的側面の形成?1980年代、成長・雇用戦略の起源 第9回 EU雇用・社会政策?歴史 マーストリヒト条約と社会統合?1990年代、雇用・リスボン戦略の形成と展開?2000年代 第10回 欧州社会対話の制度と機能 欧州社会対話と西欧コーポラティズム、EU社会政策協議、フレクシキュリティー政策、EU情報・協議制度?EU社会経済モデルの制度的基礎など 【講義】III 西欧コーポラティズムの転換と持続【対象は適宜選択】 第11回 スウェーデン 連帯賃金政策の時代、スウェーデン・モデルの形成と転換、ネオリベラリズムとポスト・コーポラティズム 第12回 イギリス イギリス社会とネオ・コーポラティズム、労使関係システムの形成、コーポラティズムの時代?形成期、コーポラティズムの時代?展開・動揺期、ネオリベラリズムの時代、第3の道と社会政策 第13回 オランダ ポルダーモデルの形成と展開、ネオリベラリズムの時代 第14回 ドイツ 社会的市場経済の時代、経営参加制度とコーポラティズム、協調行動・賃金調整とコーポラティズム、ドイツ型モデルの動揺 第15回 アイルランド コーポラティズムと地域パートナーシップ その他、オーストリア・マクロ経済モデルの形成と展開、ネオリベラリズムの時代など 授業レポートはフィードバック(解説)を行い、期末試験を解説する機会を設ける。 |
テキスト・参考文献 | 【テキスト】なし 【参考書】 ・P.シュミッター&G.レームブルッフ『現代コーポラティズム』木鐸社 1997年(978-4833202060) ・稲上毅他編『ネオ・コーポラティズムの国際比較』日本労働研究機構 1994年(978-4538411088) ・中野聡『社会的パートナーシップ』日本評論社 2018年(978-4535559134)など |
試験・評価方法 | 授業参加(レポートや受講態度)および試験(選択論述式)。受講者数に応じ、試験を期末レポート・小論文に変更することがある。 |
別途必要な経費 | 特になし |
その他特記事項 | 特になし |
科目名(英語) | Social Policy and the Market Economy |
使用言語 | 日本語 |